ブルースとウイルス。
イケメンハゲの事ではない。
昨今のウイルス禍による自粛暇を持て余したのでブログを始めました。
目覚せ夢のあふぃりー不労所得!
ゼニゼニッ!(笑い声)
さて、今日は音楽のお話です。
私は30代前半ですが、お恥ずかしながら人生の半分以上を音楽。特にロック音楽の様なものに費やしてまいりました。
恥の多い人生を過ごしてまいりました。
始まりは10代中ごろ思春期真っ只中、
脳みそがオチンチンでどうにも止まらなかった頃。
たまたま目にした『イマドキギャルに聞く!イカす男の趣味!』的なテレビ番組の中で、
『なんか流行の音楽より〜なんか洋楽とか聴いてる男ってステキ〜』的な事を言っていたエチエチおねいさん(童貞視点)にまんまと踊らされ、
当時発売され話題になっていた何番煎じだかわからぬビートルズのベストアルバムを聴き、
そこからストーンズ→ヘンドリクス→ロバートジョンソンみたいな明らかにモテない趣味の方向へ突っ走り(今思えばおねいさんは恐らくバックストリートボーイズあたりの事を言っていた)、
そのままギターを手にし、バンドを組み、ロックの名の下に自己破壊。のち今に至るわけであるが。
生活全てを捧げたロックンロールはもちろん、
浮気性でミーチャンハーチャンな私は片っ端から色んなジャンルの音楽を聴いてきたが、
とりわけブルースというものには傾倒した。
ブルースとは虐げられた黒人奴隷達が生み出した悲しみの音楽と言われる。
アオい頃は『自分の様な金満ぬるま湯現代ジャップがブルースなどと、口に出すのもおこがましい!恥ずかしい!貧しい南部の黒人労働者になりたい!マルクス主義!あさま山荘!』など、ロック音楽に傾倒した若者なら一度は患う病気(笑)に苛まれた事もあったが、歳を重ね自分の中で何となく答えに近いものを見出し納得することができた。
つまりはブルースなど、たかがブルースであり、されどブルースなのだ。
ブルースに決まりなどなく、シャッフル気味のビートもマイナーペンタトニックスケールも必要ない。
人種も民族も時代も職業も関係なく存在しえるものである。
貧しい黒人の奴隷も、浮気なお姫様に悩む白人の王様も。
現代日本のキモオタニートも、仕事に疲れたサラリーマンも、恋愛に悩む女子高生も。
それぞれに日常があり、それぞれに満たされない何かがあり、その満たされぬ隙間に生まれるのがブルースなのだ。
そんな隙間をただひたすらに嘆くも良し。
下品に唄い、ゴキゲンに笑い飛ばすのも良し。
それがブルースなのだ。
オリジネイターたるブラックアメリカン達にはボコられても致し方のない考えであると思うが、既にブルースは彼らだけのものではない。
そもそも彼らの唄を、周りの資本家がパッケージして貼ったラベルがブルースと呼ばれただけなのかも知れない。
それはもしかしたらソウルなのかも知れないし、ヒップホップなのかもしれない。
フォークソングかも知れないし、アイドルポップスなのかも知れない。
つまるところ音楽などそんなものなのだ。
それで良いのだ。
私はそんなものが好きなのだ。
正直言うと、これまで他の事に情熱と時間を傾けていれば、今現在はもう少し楽しく満たされた時間を過ごせた気がする。
でも仕方ない。
ブルースとは熱病をもたらすウイルス感染症の様なものであり、
日常のどうしようもない悲しみ病に効くオクスリでもあるのだ。
バカが風邪ひかないってのは嘘なのだ。